三木文庫とは

理事長 第15世三木緑

理事長
第15世 三木 緑

 当文庫は、三木家第13世三木與吉郎真治が昭和29年(1954)4月、三木産業株式会社創業280周年の記念事業の一つとして創設したものです。

 昭和44年(1969)4月に本館建物を新築し、昭和55年(1980)5月、社団法人に、そして、平成25年(2013)4月には公益社団法人に改組しました。

 この文庫が他と比べて趣が異なっている点は、その大部分が三木家の先祖以来、歴代事業の史料集積から成り立っていることであります。三木家は延宝2年(1674)に阿波藍の取り扱いを始め、寛政元年(1789)江戸に進出、それ以来、明治末期(1911)に至るまで、江戸売りの藍商として活躍した関係で阿波藍の諸資料がたくさん残されていました。

 また、庄屋・大庄屋などを勤めた関係で庶民史料のほか、江戸売場先から国元へ送った瓦版や書簡類など興味深い資料を多数所蔵しています。それらのうち特に重要と思われる品々は当文庫において展示しております。

 収蔵資料の内訳は、阿波藍に関する史料(古文書,生産用具,藍染布類,天然色料,染布標本類)、庶民資料(古文書,大福帳,三木家事業の記録)、古い織物(太布,織物用機器)、国の重要民俗史料に指定されている阿波和三盆糖製造用具一式、県指定有形民俗文化財の阿波人形浄瑠璃かしら・衣裳・同付属品、さらに錦絵や瓦版など3万数千点にのぼります。